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ひき逃げは実刑判決?懲役に執行猶予はつく?死亡・軽症の刑罰は?

  • ひき逃げ,実刑

ひき逃げは実刑判決?懲役に執行猶予はつく?死亡・軽症の刑罰は?

ひき逃げ事件を起こしたら、かならず実刑判決となるのでしょうか。

やはり、刑務所に入ることになるのかは気になる点だと思います。

本日は、「ひき逃げは懲役実刑となるのか?」をテーマにお届けします。

  • ひき逃げの刑罰を知る
  • ひき逃げに気づかない場合も処罰される?
  • ひき逃げに執行猶予の可能性はあるの?

このような内容を中心にレポートをお送りします。

法律の専門的な部分に関して、弁護士に解説をお願いしています。

テレビや雑誌でおなじみの、アトム法律事務所の弁護士です。

よろしくお願いします。

本日のテーマは「ひき逃げ」ですね。

実刑になるのか、執行猶予がつく可能性があるのか気になる点だと思います。

弁護士としての経験をもとに、分かりやすく解説していきます。

ひき逃げといった交通事故などの刑事事件を多くあつかわれているそうです。

ひき逃げに関するギモンや不安を解消できるように徹底的にレポートしていきます。

最後までごらんください。

ひき逃げの刑罰を大解明|死亡事故なら実刑判決?

ひき逃げというと、一般的には「自動車などで人をひいてその場から逃げ去ること」をいいます。

法律上、「ひき逃げ罪」というのはありません。

ですが、ひき逃げにあたる犯罪はきちんと法律で規制されています。

ひき逃げをおこしたら、どのくらいの刑罰をうけることになるのか見ていきましょう。

ひき逃げの懲役は何年?刑罰をおさえる

ひき逃げは、どのような刑事処分がくだされるのでしょうか。

懲役実刑となるのか、そうなれば何年間刑務所にはいることになるのか気になります。

罰金の可能性もあるのでしょうか?

それでは、法律の基本から確認していきます。

その前に、ある交通事故での判決のニュースをみておきましょう。

乗用車でミニバイクの60代女性をはねて重傷を負わせ、そのまま逃げたとして、自動車運転処罰法違反(過失傷害)と道交法違反(ひき逃げ)の罪に問われた(略)に対する判決公判が20日、大阪地裁で開かれた。(略)懲役1年2月、執行猶予3年(求刑懲役1年2月)を言い渡した。(略)

ひき逃げによって重傷を負わせたとして「懲役1年2月、執行猶予3年」の判決となったというニュースです。

「自動車運転処罰法違反」と「道交法違反」とあります。

ひき逃げという行為に対しては、2つの観点から刑罰が規定されています。

ひき逃げが適用される法律
  • 道路交通法
  • 自動車運転処罰法

ひき逃げによって人が死傷した場合、これらの法律が適用されます。

自動車運転処罰法は通称です。

正式には「自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律」といいます。

道路交通法は、運転者が自動車を運転するうえで守るべき義務が規定されています。

人身事故を起こしたのに110番通報・119番通報などの報告・救護行為をしなかった…

となれば、「道路交通法違反」となります。

一方で、自動車運転処罰法は自動車事故により人が死傷した事件について規定しています。

そのなかでも大きく2つの犯罪に分かれます。

  • 過失運転致死傷罪注意を怠ったことによって起きた事故
  • 危険運転致死傷罪正常な運転がむずかしい状態で運転した結果起きた事故

過失運転と危険運転の大きなちがいは、故意があったかどうかという点です。

運転免許の教習所に通った方は、応急救護の教習をうけた経験があると思います。

交通事故によって、人をひいてしまったときは救護する義務があります。

交通事故を起こしてしまったら、警察への報告する義務もあります。

それでは、ひき逃げの道路交通法違反の刑罰からみてみましょう。

道路交通法①

救護義務違反

10年以下の懲役または100万円以下の罰金

道路交通法②

報告義務違反

3か月以下の懲役または5万円以下の罰金

このような範囲で刑罰がくだされることになります。

懲役実刑の可能性も、罰金の可能性もあります。

つぎに、過失運転致死傷罪危険運転致死傷罪の刑罰についてみてみましょう。

過失運転致死

7年以下の懲役若しくは禁錮又は100万円以下の罰金

危険運転致死

1年以上の有期懲役

1年以上の有期懲役は、最長で20年ということになります。

過失運転致死より危険運転致死のほうが重い刑罰が用意されています。

ひき逃げ

道路交通法の刑罰

救護義務違反報告義務違反
懲役10年以下3か月以下
罰金100万円以下5万円以下
ひき逃げ

自動車運転処罰法の刑罰

過失運転致死傷危険運転致死傷
懲役7年以下1年以上
禁錮7年以下規定なし
罰金100万円以下規定なし

ひき逃げによる死亡事故は懲役実刑になる?

ひき逃げの場合、懲役実刑となるか罰金刑となるかは一概には言い切れないようです。

ポイント
  • 不注意の度合い
  • 被害者のケガの重さ
  • 被害者の人数
  • 任意保険の有無
  • 逃亡したあとの状況

などひき逃げの刑罰の重さは、事故の内容によって左右されることになります。

ひき逃げによって、人を死亡させてしまった場合の刑罰はどうなるのでしょうか。

ひき逃げによって死亡事故を起こした場合、正式裁判で懲役実刑が言い渡される可能性が高いです。

ひき逃げの場合、被害者のご遺族から示談や宥恕を得ることはむずかしいです。

たとえ対人無制限の自動車保険に入っていたとしても、

  • ひき逃げという行為の悪質さ
  • 死亡事故という結果の重大さ

このような事情によって、懲役実刑になる可能性が高くなっています。

ひき逃げを回避、救護義務をまっとうするには

もしも交通事故を起こしてしまったとしたら…

そのうえ、人をひいてしまったとなればパニックになってしまうことも理解できます。

だからといってその場から逃げてしまってはひき逃げ犯となってしまいます。

運転者には、「救護義務」が課せられています。

交通事故があつたときは、当該交通事故に係る車両等の運転者その他の乗務員(略)は、直ちに車両等の運転を停止して、負傷者を救護し、道路における危険を防止する等必要な措置を講じなければならない。

カンタンにまとめるなら…

  • 救護活動
  • 危険回避活動

をする必要があります。

具体的にどのような行動を起こさなければならないかというと、たとえば…

  • すぐに車を停止
  • 被害者を安全な場所に移動
  • 応急手当
  • 救急車(119番)を呼ぶ

などをおこないます。

このような措置を怠って現場から逃走すれば、救護義務違反となります。

交通事故を起こしてしまったら、すべき対応をまとめたイラストを紹介します。

交通事故の加害者になってしまった場合

ひき逃げに気づかない場合も実刑判決は覚悟?

当たったことに気づかないとひき逃げの刑罰に影響する?

人を死傷させるような交通事故をおこしたにもかかわらず、その場から逃げ去るとひき逃げになります。

逃げ去るということは、交通事故をおこしてしまったことを自覚していますよね。

ですが、交通事故をおこしたことすら気づかないという場合も可能性としてはあり得ます。

当たったことに気づかずに、事故現場から離れてしまった場合もひき逃げになるのでしょうか。

ひき逃げは前提として、人を死傷させる交通事故をおこしたという「認識があって逃げた」という点が必要になります。

気づかない場合、わからない場合には、ひき逃げは犯罪とはなりません。

そのような場合、救護や報告をしなかったことについては罪には問われません。

ただし…

交通事故によって人を死傷させた点については、過失運転致死傷罪に問われることになります。

交通事故の事実に気づいてなければ、その点では罪に問われないということでした。

そう聞くと、「『気づかなかった』とウソを言った方がよいのではないか」と思うことがあるかもしれません。

しかし、交通事故に気づかなかったと嘘の弁解をすることはおすすめしません。

現在は、防犯カメラやドライブレコーダーなどが普及しています。

そのような動かぬ証拠によって、嘘であることがバレてしまったとしたら…。

反省の情なしとして、重い刑罰が科されることになるでしょう。

ひき逃げに執行猶予判決はのぞめるのか

次に、ひき逃げで執行猶予付きの判決がのぞめるのかを調査しました。

そもそも、執行猶予とはどうゆう意味かご存知でしょうか?

みなさん、執行猶予についてどのようなイメージをお持ちなのかのぞいてみましょう。

ニュースなどもよく登場する単語なので聞いたことはあると思います。

ですが、その詳しい内容や意味までは、法律の勉強をしていないと知ることはないですよね。

ここからは、執行猶予についてできるだけわかりやすく解説していきます!

執行猶予とは?

執行猶予を簡単にいうなら…

執行猶予

刑の執行を一定期間猶予する制度

執行猶予付きの判決となれば、すぐさま刑務所に入ることはありません。

たとえば、刑事裁判で「懲役1年6か月、執行猶予3年」の判決が言い渡されたとします。

執行猶予の期間中、再び犯罪を犯したりせずに何事もなく3年経過すれば…

1年6か月の懲役刑が執行されることはありません。

執行猶予中は、社会の中で生活を送ることができます。

今までどおり自宅で過ごすことができます。

保護観察付きの執行猶予でない限り、とくに制限はありません。

海外にいったとしても、執行猶予が取り消されることもありません。

しかし、海外への渡航には渡航先の国ごとに規制が異なります。

渡航先の国の大使館等に問い合わせてみる方がよいでしょう。

一定期間、無事過ごすことができれば、刑の言い渡しの効力はなくなります。

すぐ刑務所に入らなくてよいとなれば、執行猶予付きかどうかは重要になってきますね。

しかしながら、執行猶予がつくには、2つの要件が必要です。

要件①

いままでに懲役刑禁錮刑も科せられたことがない

または

科せられたことがあっても、その執行が終了した日またはその執行の免除を得た日から5年以内に禁錮以上の刑に処せられたことがない

要件②

3年以下の懲役もしくは禁錮

 または

50万円以下の罰金

この2つともの要件を満たさなければ、執行猶予がつくことはありません。

ひき逃げは被害が軽傷なら執行猶予はつく?

ひき逃げで、軽傷なら必ず執行猶予がつくのでしょうか。

ひき逃げの場合は、正式裁判となり懲役刑が言い渡されるのが通常です。

略式罰金となることは、あまりありません。

ひき逃げでケガの程度が重ければ、初犯でも執行猶予は付かずに懲役実刑になる可能性があります。

軽傷といえど、ひき逃げという悪質な行為に対して厳しい刑罰が待っているようです。

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さいごに一言アドバイス

それでは、さいごに一言アドバイスをいただきます。

任意保険に加入していれば、保険会社が示談交渉をすすめてくれます。

ただ、一般的に保険会社の示談交渉は、スピードが遅いともいわれています。

被害者のケガの症状が固定しなければ示談交渉をすすめられないからです。

弁護士が介入すれば、スピーディーに相手方との話し合いをまとめることができます。

できるだけ早く弁護士に相談し、早い段階から示談交渉をすすめられるようにしましょう。

まとめ

ひき逃げは実刑の可能性があるのかくわしくみてきました。

  • ひき逃げは道路交通法、自動車運転処罰法に該当する
  • ひき逃げは懲役実刑となるのか
  • ひき逃げに執行猶予はつくのか

ひき逃げについて基本を知ることができました。

不起訴や執行猶予を得るには、弁護士の存在が欠かせないこともお分かりいただけたと思います。

これらを利用して、弁護士と今すぐつなることが大切です。

ひき逃げの実刑についてもっとくわしく知りたい方は、関連記事もあわせてごらんください。

ひき逃げの刑罰についてのQ&A

ひき逃げの懲役は何年?

「救護義務違反」は10年以下の懲役または100万円以下の罰金になります。「報告義務違反」は3か月以下の懲役または5万円以下の罰金になります。「過失運転致死傷罪」は7年以下の懲役若しくは禁錮又は100万円以下の罰金になります。「危険運転致死傷罪」は1年以上の有期懲役になります。 ひき逃げの刑罰

ひき逃げによる死亡事故は懲役実刑になる?

ひき逃げによって死亡事故を起こした場合、正式裁判で懲役実刑が言い渡される可能性が高いです。ひき逃げの場合、被害者のご遺族から示談や宥恕を得ることはむずかしいです。たとえ対人無制限の自動車保険に入っていたとしても、「ひき逃げという行為の悪質さ」「死亡事故という結果の重大さ」などの事情によって、懲役実刑になる可能性が高くなっています。 ひき逃げによる死亡事故

ひき逃げを回避するためにはどうすればいい?

もし交通事故を起こしてしまった場合、運転者には「救護義務」が課せられており、「救護活動」「危険回避活動」をする必要があります。具体的な行動としては「すぐに車を停止」「被害者を安全な場所に移動」「応急手当」「救急車(119番)を呼ぶ」などがあげられます。 運転者の救護義務

当たったことに気づかなくてもひき逃げ?

ひき逃げは人を死傷させる交通事故をおこしたという「認識があって逃げた」という点が必要になります。気づかない場合、わからない場合には、ひき逃げは犯罪とはなりません。ただし交通事故によって人を死傷させた点については、過失運転致死傷罪に問われることになります。しかし気づかなかったと嘘の弁解をすることはおすすめしません。防犯カメラやドライブレコーダーにより、嘘であることが判明してしまったら重い刑罰が科されます。 交通事故を起こしたことに気づいてない場合

執行猶予とは?

執行猶予とは刑の執行を一定期間猶予する制度です。執行猶予付きの判決となれば、すぐさま刑務所に入ることはありません。たとえば、刑事裁判で「懲役1年6か月、執行猶予3年」の判決が言い渡されたとします。執行猶予の期間中、再び犯罪などを犯さずに何事もなく3年を経過すれば、1年6か月の懲役刑が執行されることはありません。 執行猶予とは

ひき逃げは被害が軽傷なら執行猶予はつく?

ひき逃げの場合は、正式裁判となり懲役刑が言い渡されるのが通常です。略式罰金となることは、あまりありません。ひき逃げでケガの程度が重ければ、初犯でも執行猶予は付かずに懲役実刑になる可能性があります。軽傷といえど、ひき逃げという悪質な行為に対しては厳しい刑罰が待っているようです。 ひき逃げの被害者が軽傷の場合